「人とかぶらない、本当に良い眼鏡が欲しい」。そう思って探し始めたのに、どこのお店に行っても似たようなフレームばかりで、少しがっかりした経験はありませんか。
私も同じでした。だからこそ「12homemade(トゥエルブホームメイド)」と出会ったときは、静かに心が動いたのを覚えています。1人の職人が、デザインから磨きまでを自分の手で仕上げる。そんな眼鏡です。
この記事では、あまり店頭で見かけない12homemadeについて、ブランドの歴史・人気モデル・価格・購入方法・向いている人までをまとめて解説します。読み終える頃には、「自分にも合うかどうか」がきっと見えてくるはずです。
12homemadeとはどんなブランドですか?
結論から言うと、12homemadeは「1人の職人がすべての工程を手作業で仕上げる」愛知県発の受注生産アイウェアブランドです。
なぜここまで手をかけるのでしょうか。それは、デザインから製作までを1人の手で仕上げることを何より大切にしているからです。公式サイトにも「ひとりの手によりデザインから製作までを仕上げることが重要である」という考え方が掲げられています。
たとえば量産ブランドなら分業でスピーディーに作りますが、12homemadeはそうではありません。1人が向き合うぶん数は作れませんが、そのぶん1本ごとのブレが少なく、仕上がりに一貫性が生まれます。
だからこそ「知る人ぞ知る眼鏡」として、静かに愛され続けているのです。
ブランド名「12」が意味するもの
「12」という数字は、時計の文字盤の「12」から来ています。時計の針が1周してまた戻ってくる起点、つまり「ものづくりのスタート地点」を表しているといわれます。
初心を忘れずに作り続けたい。そんな思いが、この控えめな名前に込められているのです。派手さで語らないところに、私はこのブランドらしさを感じます。
愛知県清須市の工房から生まれるアイウェア
12homemadeの拠点は、愛知県清須市です。鯖江のような大きな産地ではなく、1つの工房でものづくりが完結しているのが特徴です。
日本には鯖江をはじめとした眼鏡づくりの伝統がありますが、産地の規模と品質は必ずしも比例しません。産地について詳しく知りたい方は、鯖江が「世界が認める聖地」と呼ばれる理由もあわせて読んでみてください。
「ものづくりの原点」を守り続ける哲学
12homemadeは2004年にスタートしました。20年以上にわたり、1人の職人が手を動かし続けてきたブランドです。
大量生産が当たり前の時代に、あえて「1人でやる」という道を選ぶ。効率だけを考えたら難しい選択のはずです。それでも続けているという事実に、このブランドの芯の強さがあらわれていると私は思います。
12homemadeを知ったのは、本当に偶然でした。眼鏡の情報をよくネットで調べていた私のもとに、たまたま俳優さんの着用記事がおすすめとして表示されて。「お!なんだこの個性的な眼鏡は」と思い、そこから自力で12homemadeという名前にたどり着きました。特徴的で、かっこいいモデルがたくさんあって、すぐにお気に入りの仲間入りを果たした。そういうブランドです。
過去の名品と代表的なシリーズ
12homemadeの魅力は、派手な話題作ではなく「長く支持され続けるモデル」にあります。結論として、定番として愛されてきた型がいくつも存在します。
理由は、流行を追わず「掛けやすさ」と「美しさ」を軸に設計されているからです。だからこそ、発表から時間が経っても古びません。
具体的には、これまでのコレクションでGADEM・CLAMP・RAMZY・BOON・SODOなど、数多くのモデルが展開されてきました。ボストンやウェリントンといった定番の雰囲気を、アセテートの質感で丁寧に表現した型が中心です。
派手さより完成度。それが、名品と呼ばれるモデルたちに共通する空気感だと感じます。
少しずつ育ってきたコレクション
12homemadeは、一気に大量のモデルを出すブランドではありません。1人の職人が作れる数には限りがあるからです。
そのぶん1型ずつじっくり作られ、コレクションが少しずつ育ってきました。在庫は日々変動するため、気になる型に出会えたら「縁」だと思って手に取る。そんな付き合い方が似合うブランドです。
その中でも、私の目に留まったモデルは「HEXA」でした。特徴的な多角形シェイプで、ややナローできりっとした表情のモデルです。すぐに「どのお店に在庫があるんだろう」と探したのですが見つからず、調べてみると取扱店舗も限られていて、店頭で手に入れるのは少し難しそうだとわかりました。受注生産で作成を依頼することもできるのですが、手元に届くまで約1年かかると知り、そのときは一旦あきらめてしまいました。職人さんが心を込めて手作りする眼鏡だからこそ、いつか思い切ってチャレンジしてみたいと思っています。
現在のラインナップ
いま注目したい2本を、実際のサイズ感とともに紹介します。結論として、小ぶりで端正な「ROY」と、個性的な表情の「HEXA」が代表格です。
ROY(私が愛用しているモデル)
ROYは、レンズ幅43mm・ブリッジ幅26mmの小ぶりなサイズが特徴です。フレーム幅は139mm、天地は42mm、テンプル長は143mmとなっています。価格は50,600円(税込)からです。
小ぶりで縦幅も控えめなので、顔になじみやすく、知的で落ち着いた印象になります。ただし公式サイトにシェイプ名や素材の明記はないため、掛け心地は実際に試すのが確実です。
実は私のROYは、たまたまオンラインのオークションサイトで見つけて手に入れたものです。中古品なので状態が気になり、手続きするか少し迷いましたが、なかなか出会えないものだったので思い切って購入しました。届いた当初は鼻パッドに少し違和感がありましたが、鼻盛り加工をするつもりだったので、加工後はほぼ新品のような仕上がりで大満足です。掛け心地もよく、顔になじんで長時間かけていても痛くなりません。カラーレンズを入れているので、休日用として愛用しています。
HEXA(個性的な表情が魅力)
HEXAは、レンズ幅47mm・ブリッジ幅25mmと、ROYより少し大きめのサイズです。フレーム幅は138mm、天地は41mm、テンプル長は144mmとなっています。価格は同じく50,600円(税込)からです。
「HEXA」という名前からは印象的な形が想像できますが、こちらも公式に細かなシェイプ名は明記されていません。だからこそ、写真だけで判断せず、実物の表情を確かめる価値があるモデルです。
私はこのHEXAにも強く興味を持っています。ROYとは違う雰囲気なので、いつか2本目に選びたいと思っています。
アセテートの質感を活かした型が中心
12homemadeのフレームは、アセテートという樹脂素材を活かした型が中心です。手磨きによって生まれる深い艶と、柔らかな丸みが持ち味です。
素材そのものの選び方や特徴が気になる方は、眼鏡フレームの素材の種類と選び方もあわせて読むと、この質感の価値がより分かりやすくなります。
受注生産でも選ばれる理由
「注文してから待つ」。手間に思えるこの仕組みが、実はこのブランドの魅力そのものです。結論として、待つからこそ得られる質があります。
理由は、1人の職人が20以上の工程を積み重ねて磨き上げているからです。数を追わないぶん、1本にかけられる時間が違います。
具体的には、月間の生産本数は40〜50本ほどとされ、年間でおよそ400本といわれています。決して多くはありません。人気の型は入荷待ちが発生することも珍しくないようです。
「すぐ手に入らない」のは不便に見えて、実は「丁寧に作られている証」なのです。
手磨きが生む、他にはない質感
12homemadeのフレームは、あえて回転を落とした手磨きで仕上げられるといわれます。磨きの繊維がフレームを包み込むように当たることで、角が柔らかくなるのです。
その結果、機械磨きだけでは出しにくい、しっとりとした艶が生まれます。触れたときの手ざわりが違う、と表現されることが多いのも納得です。
待つ時間も含めて楽しむ
受注生産には「待つ時間」がつきものです。ただし、いつ届くか気になる方は、購入前に取扱店へ納期の目安を確認しておくと安心です。
実は私自身、まだ受注をしたことはありません。以前HEXAを検討したとき、届くまで約1年かかると知って一旦あきらめた話は先ほど触れたとおりです。それでも、職人さんが一つひとつ手をかけて仕上げてくれると思うと、いつか思い切って注文してみたい気持ちは今も残っています。
ブランドならではの強みと独自性
数ある国産ブランドの中で、12homemadeの立ち位置はどこにあるのでしょうか。結論として、「1人で完結させるブレのなさ」が最大の強みです。
理由は、デザイン・製作・磨きまでを同じ人が担うことで、意図が最後までまっすぐ通るからです。分業では起こりがちな「解釈のズレ」が生まれにくいのです。
具体的には、同じ日本の独立系クラフトブランドとして知られるEFFECTORなどと並び、「作り手の顔が見える眼鏡」を求める人から支持されています。ブランドごとに個性は違いますが、量産にはない密度という点で共通しています。
大量には作れない。でも、そのぶん1本の完成度に妥協がない。ここに12homemadeらしさが凝縮されています。
「ブレのなさ」という安心感
同じ人が作り続けるからこそ、仕上がりに一貫性が生まれます。「前に見たあの型と、質感の方向性が同じ」と感じられる安心感です。
眼鏡は毎日掛けるものです。だからこそ、こうした地味だけれど確かな安定感は、長く付き合ううえで大きな価値になります。
価格帯・レンズ・購入方法
気になるお金と買い方の話です。結論として、価格は50,600円(税込)からで、正規取扱店を通じて購入するのが基本です。
理由は、公式サイトが製品カタログ形式で、ROY・HEXAをはじめ複数モデルで50,600円(税込)〜と表示されているためです。以前より価格改定が案内されている点も確認できました。ただし価格は変動する可能性があるため、最終的な金額は取扱店で確認するのが確実です。
具体的な取扱店としては、Continuer(恵比寿・日本橋)、The PARKSIDE ROOM(吉祥寺)、navii(岐阜)などが知られています。まずは足を運べる店舗で実物を見て、そのうえで注文する流れが安心です。
「情報が少なくて不安」と感じたら、取扱店に相談するのが一番の近道です。
レンズや度数はどうする?
12homemadeはフレームのブランドです。レンズは購入する眼鏡店で、あなたの度数に合わせて選ぶことになります。
度数の見方に不安がある方でも、店舗で測定してもらえるので心配はいりません。フレームの雰囲気を活かすレンズ選びも、スタッフに相談しながら決められます。
こんな人に12homemadeを勧めたい
ここまで読んで「自分に合うかも」と感じた方へ、向き・不向きを正直にまとめます。
向いている人
- 人とかぶらない、静かに個性的な1本が欲しい人
- 作り手の顔が見える「クラフト感」に価値を感じる人
- すぐ手に入らなくても、良いものを待てる人
- 量産にはない質感やブレのなさを大切にしたい人
こうした方には、12homemadeはきっと長い相棒になります。
向いていない人・注意したい点
- とにかく安く、すぐ手に入れたい人には向きません
- 全国どこでも買えるわけではないため、取扱店を調べる手間がかかります
- 派手なブランドロゴで自己主張したい人には物足りないかもしれません
同じく日本が誇る職人ブランドとして、金子眼鏡も比較検討の候補になります。手に入りやすさや店舗数を重視するなら、こうしたブランドとあわせて考えるのがおすすめです。
選び方の基準
迷ったら、「掛けやすさ」と「質感の好み」を軸に選んでみてください。ROYのように小ぶりで端正なタイプか、HEXAのように少し個性のあるタイプか。この2択だけでも、方向性はかなり絞り込めます。
いきなりオーダーするのが不安なら、まずは手に取りやすいブランドで「自分に似合うサイズ感」を確かめてみるのも良い選択です。掛け比べの経験は、そのまま12homemade選びの土台になります。
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このフレームを長く使うために
せっかく手に入れた一本、できるだけ長く、美しいまま使いたいですよね。アセテートのフレームは、日々のちょっとしたケアで表情が変わります。ここでは、私が実際に使っていて頼りになるお手入れアイテムを紹介します。
磨きの艶を保つポリッシングクリーム
手磨きで仕上げられたアセテートは、使ううちに少しずつ艶が落ち着いてきます。専用のポリッシングクリームでやさしく磨くと、あの深い艶を保ちやすくなります。
ただし、強くこすりすぎるとフレームを傷める場合があります。少量をやわらかい布に取り、軽い力で仕上げるのがコツです。
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レンズはクリーナーワイプで手軽に清潔に
フレームだけでなく、レンズの清潔さも掛け心地を左右します。個包装のレンズワイプがあると、外出先でもさっと拭けて便利です。
なお、コーティングを傷めないよう、砂やほこりが付いたままこするのは避けてください。まずは水で軽く流してから拭くと安心です。
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仕上げ拭きにはセーム革
最後の仕上げには、セーム革の眼鏡拭きがおすすめです。細かな皮脂や指紋をやさしく拭き取り、しっとりとした艶を引き立ててくれます。
ただし、セーム革は洗いすぎると風合いが落ちることがあります。汚れが気になったときだけ、やさしく手洗いするようにしてください。
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まとめ
12homemadeは、1人の職人・土屋潤(つちや じゅん)氏が、デザインから磨きまでを自分の手で仕上げる愛知県清須市発のブランドです。2004年から続くその姿勢は、量産にはない一貫した質感を生んでいます。
ROY・HEXAといった人気モデルは、どちらも50,600円(税込)から。受注生産のため入荷待ちが発生することもありますが、その「待つ時間」こそが、自分だけの1本を迎える特別な体験になります。
あまり店頭で見かけないぶん、少し情報を集める手間はかかります。それでも、人とかぶらない静かな個性を求めるなら、これほど頼れるブランドはそう多くありません。まずは取扱店で、あの手磨きの艶を実際に確かめてみてください。
これから初めての1本を選ぶ方は、比較の入り口として手に取りやすいブランドから試してみるのもおすすめです。掛け比べの経験が、あなたにぴったりの1本を見つける助けになります。
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