増永眼鏡(MASUNAGA)とはどんなブランド?120年の歴史と人気ライン徹底解説【2026年最新版】

「眼鏡に詳しくなってくると、必ず一度は憧れるブランド」——増永眼鏡(MASUNAGA)は、日本の眼鏡産業そのものの歴史を背負ったアイウェアブランドです。GMS・光輝・K三という3つの主要ラインはそれぞれ固有のストーリーを持ち、単なる「高級眼鏡」を超えた文化的・歴史的な価値を放っています。この記事では創業背景から主要コレクション、自分に合う1本の選び方まで、増永眼鏡のすべてをまとめて解説します。


目次 Outline

増永眼鏡(MASUNAGA)とはどんなブランド?

増永眼鏡とは、1905年(明治38年)に福井県で創業した、日本最古クラスの眼鏡専業メーカーです。創業者・増永五左衛門が福井の地に根ざして眼鏡製造をスタートさせ、今日まで一貫して「日本製・職人の手仕事」を守り続けてきました。

創業1905年・鯖江と福井に根ざした歴史

増永眼鏡の本社は福井県福井市にあります。そして「眼鏡の聖地」として世界にも知られる鯖江市を中心とする福井県産地と深く結びついています。現在、日本国内で流通する眼鏡フレームの約96%を鯖江を中心とする福井県の産地が生産しているといわれており、その産地の礎を築いた一社が増永眼鏡です。

鯖江の産地についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事もぜひご覧ください。

メガネの産地って何が違うの?鯖江が「世界が認める聖地」と呼ばれる理由

120年以上にわたり培われた職人技と技術は、現在のラインナップにも脈々と引き継がれています。「老舗だから安心」ではなく、「120年間、ブランドの背骨がブレていないから信頼できる」——そういう類の一貫性が、増永眼鏡の最大の強みといえます。

「made in MASUNAGA」とは何か?200工程一貫製造のこだわり

増永眼鏡のモノづくりを語るうえで外せないのが「made in MASUNAGA」という概念です。眼鏡の製造は通常、複数の工場・外注先が分業で担うことが多い業界です。しかし増永眼鏡は200以上の工程を自社で一貫して行っています。

設計から素材の加工、研磨、メッキ、最終仕上げまでを自社内でコントロールすることで、品質のムラをなくし、ブランドが目指す完成形を寸分の誤差なく再現しています。このこだわりは、量産型ブランドとの根本的な違いです。

フレーム素材の詳細(チタン・アセテートなど)については、以下の記事で詳しく解説しています。

眼鏡フレームの素材の種類と選び方

増永眼鏡が世界で評価される理由

増永眼鏡は国内の老舗ブランドにとどまらず、パリのシルモ(SILMO)をはじめとする国際的なアイウェア展に積極的に出展してきました。なかでも2014年に高田賢三(Kenzo Takada)とのコラボレーション「Masunaga designed by Kenzo Takada」がスタートし、デビュー作「Campanule K18」がシルモ・ドール賞のサングラス部門グランプリを受賞。さらに2021年には高田賢三が創業したライフスタイルブランド「K三(ケースリー)」とのコラボ「MASUNAGA|K三」も始動するなど、世界に向けた国際的な評価を積み重ねてきました。

「日本の職人技×国際的デザイナーとのコラボ」という文脈で海外に認知された経緯は、他の日本ブランドにはない独自の輝きを放っています。


増永眼鏡はなぜ高いのか?価格を支える3つの理由

「増永眼鏡はどのくらいの価格帯ですか?」と聞かれると、エントリーモデルでも数万円台、GMSラインになると十数万円台以上になるラインもあります。なぜこれほど高いのでしょうか。

工程数・職人技・素材の質

理由の第一は、前述の「200工程一貫製造」にあります。外注コストを排除して自社ですべてを担う分、一本一本に注ぎ込まれる人件費・技術コストは当然高くなります。しかも各工程を担う職人は、数十年単位のキャリアを持つ専門家です。

第二は素材の質。増永眼鏡が使用するチタン合金やアセテート素材は、品質・加工性・経年変化の美しさを基準に厳選されています。「5年・10年使えることを前提とした素材選び」が価格に反映されているといえます。

第三は、開発・設計にかかるコスト。増永眼鏡は毎シーズン新コレクションを発表しており、その都度デザインから設計・試作を繰り返します。単なる型番変更ではなく、毎回本気のプロダクト開発をしているブランドです。

他の日本製ブランドとどう違う?

鯖江産地には多くの眼鏡メーカーが存在しますが、増永眼鏡は「すべてを自社でやりきる」という点で一線を画します。OEMや委託生産を活用する他の日本製ブランドと比べると、品質管理の精度・ブランドとしての一貫性において別次元のこだわりがあります。

一本の眼鏡に職人が100時間以上の手仕事を投じることもある、という事実は、価格の背景を理解するうえで重要です。

実際に1本持って感じること

私も増永眼鏡を1本持っています。ずっと憧れていたブランドで、初めて手にしたときはその仕上げの丁寧さに驚きました。歴史があるし、品質も高い、プロダクトのかっこよさも圧倒的で、「日本を代表する眼鏡ブランドとはこういうことか」と実感しました。

私が持っているモデルは「GMS-812」。クラシカルでシンプルなデザインで、普段使いに合わせやすい1本です。コンビネーションフレームで金属部分はチタン製のため、とても軽く掛け心地も抜群。落ち着いた雰囲気を出したいときによく使っています。品質は手に取るたびに改めてその良さを感じます。

眼鏡の掛け心地と調整については、以下の記事も参考にしてみてください。

眼鏡のフィッティングとは?ずれる・痛いを解消する調整の仕組みを解説


増永眼鏡の主要コレクション3ライン徹底解説

増永眼鏡のラインナップは多岐にわたりますが、中核となるのが「GMS」「光輝(KOKI)」「K三(K-san)」の3ラインです。それぞれに固有の誕生背景とキャラクターがあります。

GMS|昭和天皇への献上品から生まれた最高峰ライン

GMSは、1933年(昭和8年)にさかのぼる歴史を持ちます。昭和天皇行幸の際に献上品として製作された眼鏡が、このラインの原点です。当時の技術と職人の誇りを結晶させた1本が、昭和天皇のもとへ届けられました。

その事実は社内記録として今も残っており、ブランドの誇りと責任の象徴となっています。2009年にはその献上品と「まったく同じ設計」でGMS-999として復刻製造されました。デザインを現代に合わせてアレンジするのではなく、当時の設計を忠実に再現した点が、増永眼鏡の美学をよく表しています。

GMSはブランド内で最も格式の高いラインとして位置づけられており、素材・仕上げ・構造すべてにおいてブランドの最高水準を体現しています。

GMS-999を目にしたとき、まず注目したのが縄手(なわて)と呼ばれるテンプルのデザインです。昔の眼鏡に多く見られた仕様で、乗馬中でもズレないよう耳にテンプルを巻き付ける構造。現代では店頭でなかなか見る機会がなく、それだけで存在感が際立ちます。

欲しいかと聞かれれば、レンズの厚みやシェイプの好みで少し考えますが、「名品である」という事実には強く同意します。眼鏡好きなら一度は実物を見てほしい1本です。

光輝(KOKI)|1970年大阪万博のタイムカプセルを起源とするライン

光輝ラインの原点は1970年、日本万国博覧会(大阪万博)にあります。当時、会場に設置されたタイムカプセルに「CUSTOM72」というモデルが収納されました。未来の人々に向けて「現在の技術と美意識」を伝えるために選ばれた一本です。

その後継モデルとして誕生したのが「光輝」ラインです。名前が示すように、「光る・輝く」という日本語の美的感覚がデザインに宿っており、金属フレームならではの繊細な仕上げと存在感が特徴です。

歴史的文脈を踏まえると、「光輝を選ぶ」ということは、日本の技術の到達点を現代に継ぐ一本を選ぶ行為でもあります。

高田賢三コラボ|シルモ・ドール賞受賞から続く国際的評価

2014年、ファッションデザイナー・高田賢三(Kenzo Takada)とのコラボレーション「Masunaga designed by Kenzo Takada」がパリでスタートしました。日本の職人技と、パリのモード界を牽引してきたデザイナーの感性が交わった国際的なプロジェクトです。

デビュー作「Campanule K18」は18金(K18)素材を使用したモデルで、シルモ・ドール賞のサングラス部門グランプリを受賞。パリのメディア・バイヤーから高い評価を受け、増永眼鏡の国際的な認知を一気に高めました。

さらに2021年には、高田賢三が創業したライフスタイルブランド「K三(ケースリー)」とのコラボレーション「MASUNAGA|K三」が始動。増永の職人技術とK三が持つ現代的なデザイン感覚を融合させたコレクションとして展開しています。テンプルには高田賢三にちなんだ桔梗の家紋があしらわれており、デザインのストーリーも深い一シリーズです。

この一連のコラボレーションは「増永眼鏡の技術をファッションの文脈で再解釈する」という方向性を体現しており、眼鏡をアクセサリーとして楽しみたい人に特に響きます。

K三(ケースリー)コラボも光輝も増永眼鏡を代表するラインですが、正直なところまだ現物を手に取ったことがありません。ただ、光輝の中でも「One Hundred」——光輝シリーズ100番目の記念モデルが気になっていて、「いつかは……」と思い続けています。実際に見る機会があれば、必ず試着してみたい1本です。


増永眼鏡の人気・注目モデル紹介

WRIGHTモデル|ラウンド系の定番

WRIGHTは増永眼鏡のコレクション内でトップ5の人気を誇るラウンドフレームモデルです。「丸眼鏡の普遍的な美しさ」を増永眼鏡の品質で体現した一本として、長年にわたって愛されています。

ラウンドフレームはクラシックな印象を強く持ちつつ、かけ方次第でカジュアルにもドレスアップにも対応できる汎用性があります。フレームの形について詳しく知りたい方は、以下の記事もご参照ください。

「自分には似合わない」は思い込みかも。眼鏡フレームの形を知ると世界が広がる

GMS-999|献上品復刻の象徴

前述の通り、1933年の献上品と同じ設計で2009年に復刻されたモデルです。「同じ設計」にこだわったことが物語るのは、当時の職人の完成度への自信です。93年前の設計がそのまま現代の最高峰ラインとして通用する——この事実がGMS-999の圧倒的な説得力です。

「増永眼鏡の1本を選ぶなら象徴的なモデルがいい」と考える方には、まずGMS-999を候補に挙げることをおすすめします。

2026年最新コレクションの注目作

2026年6月1日より、2026SS&Fコレクションが販売開始されています。最新ラインナップの詳細は、増永眼鏡の公式サイトでご確認ください。毎シーズン新しい解釈でクラシックの美学を更新し続けているのが増永眼鏡の魅力です。

最新コレクションより先に、増永眼鏡が「本物だ」と感じるエピソードをひとつご紹介します。増永眼鏡のフレームは、新品の状態でマイナスネジの溝の向きがすべて揃えられています。締め終わる際に溝の角度まで意識する——聞けば「たったそれだけのこと」ですが、そこまでこだわれる職人の誇りこそが、増永眼鏡の品質を支えているのだと思います。


自分に合うシリーズはどれ?選び方ガイド

GMS・光輝・K三の「タイプ別」比較表

GMS光輝(KOKI)高田賢三コラボシリーズ
誕生背景昭和天皇への献上品(1933年)大阪万博タイムカプセル(1970年)「Masunaga designed by Kenzo Takada」(2014年〜)・「MASUNAGA|K三」(2021年〜)
デザインの方向性格調・普遍性・日本の最高峰繊細・光沢・日本的な美しさファッション性・国際感覚・装飾性
素材感金属系中心・端正な仕上げ金属系・光を纏う仕上げ多様(K18使用モデルも)
こんな人に向いている「一生もの」を探している人・ビジネスにも使いたい人金属フレームの美しさを日常で楽しみたい人ファッションの文脈で眼鏡を楽しみたい人

予算・用途・好みから選ぶポイント

増永眼鏡を選ぶ際のポイントをまとめます。

予算について
エントリー価格帯は数万円台から。GMSの上位モデルや素材にこだわったモデルは十数万円台以上になる場合もあります。正確な価格は公式サイトまたは正規取扱店でご確認ください。

用途について
毎日のビジネス使いならGMSのシンプルなモデルが最適です。休日のカジュアルコーデに眼鏡をアクセサリーとして楽しみたい場合は高田賢三コラボシリーズが刺さるでしょう。「美しい金属フレームを日常に」という感覚には光輝が響くはずです。

初めての増永眼鏡について
迷ったら、まずWRIGHTかGMS-999を試着してみることをおすすめします。この2モデルはブランドの哲学を最もダイレクトに体験できるモデルです。

眼鏡を1本だけでなく複数本持つ選び方については、以下の記事も参考になります。

眼鏡を複数本持つメリット5選|使い分けでおしゃれの幅が広がる理由


増永眼鏡はどこで買える?購入方法と注意点

公式オンラインストアと取扱正規店

増永眼鏡の購入方法は主に以下の2通りです。

公式サイト(masunaga1905.jp)
最新コレクションを一覧で確認でき、取扱店の検索も可能です。商品詳細・素材情報はまず公式サイトで確認することをおすすめします。

正規取扱店(実店舗)
MASUNAGA 1905 青山店は東京都港区北青山2-12-34にあります。実際にフレームを掛けてみることが、増永眼鏡では特に重要です。金属フレームの重さ・バランス感・掛け心地は、試着なしには分からない要素が多くあります。

購入前に知っておきたいポイント

試着は必ずしてほしい
増永眼鏡は価格帯が高い分、「買ってから後悔しない」準備が大切です。WRIGHTやGMS-999のような定番モデルでも、実際に掛けてみると想像と異なることがあります。正規店での試着を強くおすすめします。

偽物・非正規品に注意
増永眼鏡は人気ブランドのため、非正規品や模倣品が流通することがあります。購入は公式サイトまたは正規取扱店を通じて行うことが安心です。

アフターケア・メンテナンスについて
増永眼鏡に限らず、高品質なフレームは定期的なフィッティング調整・クリーニングが重要です。正規店でのメンテナンスを継続することで、長く美しい状態を保てます。


このフレームを長く使うために

高価なフレームだからこそ、日々のケアが長持ちの鍵です。眼鏡専門家も愛用するアイテムを3つご紹介します。

フレームの艶を守る(セルロイド・アセテート素材向け)

セルロイドやアセテートのフレームは、使い続けると表面が白くくすんでくることがあります。眼鏡専門ブランドDJUALのポリッシングクリームを使えば、自宅で新品のような艶を取り戻せます。チタン・メタルフレームには不要ですが、アセテートやセルロイドを使用したモデルにお使いください。

ご注意: マット加工(艶消し加工)を施したフレームには使用できません。また、レンズ部分には絶対に使用しないでください。ご使用前にフレームの仕上げをご確認ください。

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レンズを毎日清潔に

世界的光学ブランドZEISSの個包装ワイプは、全世界で年間10億個販売されている定番品。外出先でもすぐに使えて、コーティングレンズを傷めません。

ご注意: コンタクトレンズには使用できません。レンズにゴミや砂粒が付着した状態で拭くと傷がつく恐れがあります。使用前にレンズの表面をご確認のうえ、開封後はすぐにご使用ください。

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仕上げは天然セーム革のクロスで

春日のキョンセームは、天然素材ならではのやさしい拭き心地が特徴。細かい繊維が油分・指紋をしっかり絡め取り、拭き傷をつけません。

ご注意: Amazon等では中国製の類似品が流通しています。正規品の春日(KASUGA)製品はパッケージおよびクロス表面(光沢面)に「春日」または「KASUGA」のロゴが入っています。ご購入の際は販売元が「春日」であることをご確認ください。

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まとめ|増永眼鏡は「一生に一本」の価値がある

増永眼鏡(MASUNAGA)は、1905年の創業から120年以上、「日本の眼鏡づくりの本質」を守り続けてきたブランドです。GMSの昭和天皇への献上品という歴史、光輝の大阪万博タイムカプセルという文化的文脈、「Masunaga designed by Kenzo Takada」から「MASUNAGA|K三(ケースリー)」へと続く国際的コラボとシルモ・ドール賞受賞という現代の評価——これら三つの歴史的ストーリーがそれぞれに固有の意味を持ち、増永眼鏡というブランドの厚みを形成しています。

「増永眼鏡を1本持っている」ということは、単に高い眼鏡を買ったという事実を超えて、日本の職人文化の結晶を日常に携えるということです。眼鏡沼にはまるほどに、いつか必ず気になる——それが増永眼鏡という存在だといえます。

価格を理由に迷っている方へ伝えたいのは、「一生に一本」と腹を決めて選ぶ価値がある数少ないブランドだということです。まずは正規店で試着から始めてみてください。


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めがね沼ぐらし

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