YUICHI TOYAMA.(ユウイチトヤマ)とはどんなブランド?歴史・コンセプト・代表モデルを徹底解説【2026年版】


おしゃれな眼鏡を探していて、YUICHI TOYAMA. という名前に出会ったことはありませんか?

セレクトショップで見かけた瞬間、「なんだかほかの眼鏡と違う」と感じた方も多いのではないでしょうか。私もそのひとりです。

YUICHI TOYAMA. は、デザイナーの名前をそのままブランド名にした、日本発のアイウェアブランドです。鯖江産のフレームを軸に、伝統的な職人技術と革新的なデザインを掛け合わせた独自の世界観が特徴です。

私がYUICHI TOYAMA.を知ったきっかけは、YouTubeでした。眼鏡店のチャンネルで紹介されていたメタルフレームを見て、「なんかすごくおしゃれな眼鏡だな」とひと目で惹きつけられ、そのままネットで検索。ベンジャミンシリーズやダブルダッチを採用したフレームなど、ほかのブランドにはないデザインに次々と出会い、あっという間に気になるブランドの筆頭になりました。

この記事では、YUICHI TOYAMA. の歴史・コンセプト・ダブルダッチをはじめとする独自機構・ラインナップの違い、そして最新のトピックまで、愛用者の視点からお伝えします。おしゃれな眼鏡の世界、一緒に深掘りしていきましょう。


YUICHI TOYAMA.(ユウイチトヤマ)とはどんなブランドですか?

ブランドの基本情報

YUICHI TOYAMA. は、デザイナー・外山雄一が手がける日本のアイウェアブランドです。

フレームは福井県鯖江市の職人によって製造されており、Made in Japan の品質を軸にしています。ブランドポリシーは「伝統的な技術と革新的なデザイン」。職人の手仕事と、ほかにはないデザイン思想を両立させていることが、このブランドの核心です。

フレームを手に取ると、細部にわたるこだわりがすぐに伝わってきます。ヒンジのねじ、テンプルの接合部、素材の仕上げ——どこを見ても「意図がある」デザインになっています。

鯖江製フレームの品質についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

メガネの産地って何が違うの?鯖江が「世界が認める聖地」と呼ばれる理由


前身ブランド「USH」からの歩み

YUICHI TOYAMA. の前身は、2009年に立ち上げられた「USH(UNDER SPIRITUAL HORN)」というブランドです。

USH として活動を続けてきた外山雄一は、2017年春夏コレクションより、ブランド名を「YUICHI TOYAMA.」に改めました。自分の名前をブランドに冠するというのは、デザイナーとして作品に全責任を持つという覚悟の表れといえます。

なぜリブランドしたのか——その背景についての詳細な公式コメントは多くありませんが、デザイナー名を前面に出すことで「誰が作っているか」を明確にし、世界に向けてブランドのアイデンティティを示す意図があったと考えられます。


5つのルーティンに宿るデザイン哲学

YUICHI TOYAMA. のデザインプロセスは、5つのルーティンによって成り立っています。

  • See(見る)
  • Think(考える)
  • Draw(描く)
  • Make(作る)
  • Break(壊す)

最後の「Break(壊す)」が特徴的です。完成したものをいったん壊し、また最初から問い直す——この繰り返しが、流行に左右されない普遍的なデザインを生み出す源になっています。

「日常に馴染むフレームをつくる」という姿勢は、一見シンプルに聞こえますが、だからこそ妥協しない設計が必要になります。YUICHI TOYAMA. のフレームを手に取ると、この哲学がかたちになっていることを感じられます。


YUICHI TOYAMA. の独自機構を知る

YUICHI TOYAMA. を語るうえで欠かせないのが、ほかのブランドではほとんど見られない独自の機構です。「装飾ではなく、構造でデザインする」という哲学が、具体的な形になっています。

ダブルダッチ構造とは何か

ダブルダッチ構造は、YUICHI TOYAMA. を代表する独自機構のひとつです。

この機構が生まれたきっかけは、2015年3月に外山雄一が代々木公園でダブルダッチ(縄跳びの一種)のパフォーマンスを観察したこと。跳び手と2本のロープが織りなす動きにヒントを得て、テンプル(つる)とフロント(前枠)の接合部を「2本のライン」で構成する機構を考案しました。

一般的な眼鏡のヒンジ接合は1点または1本のラインで結合されていますが、ダブルダッチ構造では2本のラインが絡み合うような独特の見た目と、優れた強度を実現しています。

このダブルダッチ構造は、2023年12月にGiorgio Armaniとのコラボレーションコレクションでも採用されており、国際的な評価を裏付ける代表機構にもなっています。

眼鏡のヒンジ・丁番の基礎知識をおさらいしたい方は、こちらもどうぞ。

眼鏡の丁番(ヒンジ)とカシメとは?バレル・スプリング・フレキシブルの種類と特徴を解説


インナーメタル・ヘアライン加工

YUICHI TOYAMA. のセルフレームには、「インナーメタル」と呼ばれる構造が採用されているモデルがあります。

インナーメタルとは、セルフレーム(アセテートなどのプラスチック素材のフレーム)の内部にメタルのパーツを組み込んだ構造です。外側はセルの温かみと色の豊かさを持ちながら、内側にはメタルの強度と精密さが備わっています。

さらに、金属パーツのヘアライン加工(表面に細かい線を均一に施す仕上げ技術)により、光の当たり方によって繊細に変化する質感が生まれます。

私が所有しているのは、2本ともダブルダッチ構造のメタルフレームです。1本はハイブリッジシェイプ、もう1本はオーバルシェイプ。どちらも少し個性的ではありますが、変に悪目立ちせず顔になじむところが気に入っています。素材はチタン製で驚くほど軽く、長時間掛けていても耳への負担をほとんど感じません。掛け心地は最高のひと言です。

フレームの仕上げ(グロス・マット・ヘアライン等)に興味がある方は、こちらの記事も参考になります。

眼鏡フレームの仕上げって何が違う?グロス・マット・七宝・PVDの種類を解説


六角形ヒンジスクリュー・チタン鼻パッド

細部まで目を向けると、YUICHI TOYAMA. のこだわりがさらに見えてきます。

ヒンジのねじには六角形のスクリューが使われています。一般的な眼鏡のねじは+(プラス)型ですが、六角形にすることで、着用中に緩みにくく、かつ専用ドライバーでしっかり締め直せる実用性を持ちます。機能を追求した結果が、独特のビジュアルにもつながっています。

鼻パッドには細身のチタン素材を使用。極細ラインのチタン鼻パッドは、見た目のスッキリ感だけでなく、顔への密着感と軽さを両立しています。


ラインナップを知る――YUICHI TOYAMA. の世界観

YUICHI TOYAMA. は大きく「YUICHI TOYAMA.(メインライン)」と「YUICHI TOYAMA./D(Dライン)」の2つで構成されています(なお、YUICHI TOYAMA:5 という別ラインも存在しますが、本記事では別の機会に詳しく紹介します)。

YUICHI TOYAMA.(メインライン)

メインラインは、外山雄一自身が設計・デザインを主導するコアコレクションです。

コレクションの呼称は当初「2017SS」「2018AW」のようなシーズン表記を使っていましたが、2024年秋よりナンバリング制に移行。現在は「17th Collection」「18th Collection」といった形で展開されています。季節に縛られない普遍的なデザインを届けるという姿勢の現れともいえます。

次に狙っているのは、セルフレームの「U-146(LCY)」です。太めのアセテートを使ったウェリントンシェイプで、王道の形でありながら角に丸みがあり、柔らかい印象があります。程よい主張があるのに主張しすぎない——そのバランスが絶妙で、仕事の場でも掛けやすそうなフレームだと感じています。

フレーム素材(メタル・チタン・アセテート等)の特性について詳しく知りたい方は、こちらをどうぞ。

眼鏡フレームの素材の種類と選び方


YUICHI TOYAMA./D のコンセプトと位置づけ

YUICHI TOYAMA./D(以下、Dライン)は、2021年春夏(2021SS)よりスタートしたラインです。

Dラインを手がけるのは、Atelier Cinq(アトリエサンク)のデザインチーム。コンセプトは「Japanese Modern」——日本の伝統的な美意識をモダンに昇華し、日常使いで提案するというものです。

Dラインで特徴的なのが、日本の「家紋」モチーフを取り入れたデザインです。WACHIGAI(輪違い)・JANOME(蛇の目)・YAMANOJI(山の字)などのモデル名は、それぞれ家紋の形から命名されています。

よく「Dラインはエントリーモデル?」と聞かれることがあります。しかし、Dラインはメインラインよりも安価な入門向けの位置づけではなく、独自の日本的美意識と世界観を持つ独立したラインです。メインラインとは異なるアプローチで「眼鏡を楽しむ」ことを提案しています。


YUICHI TOYAMA. の最近の注目トピック

Giorgio Armani との歴史的コラボレーション(2023年)

2023年12月、YUICHI TOYAMA. は Giorgio Armani とのカプセルコレクションを発売しました。

このコレクションは、ユニセックス4スタイル×4カラー展開で、チタン素材を使用。YUICHI TOYAMA. の代表機構であるダブルダッチ構造が採用されています。

ビジュアル撮影は、建築家・安藤忠雄が設計した大阪府立狭山池博物館で行われました。日本の建築遺産とイタリアの世界的ブランド、そして日本の独立系アイウェアブランドが交わったこのコラボレーションは、YUICHI TOYAMA. の国際的な評価を示す象徴的な出来事といえます。


青山・骨董通りに初の旗艦店「YUICHI TOYAMA. TOKYO」開設(2024年)

2024年、YUICHI TOYAMA. は東京・青山の骨董通りに初の旗艦店「YUICHI TOYAMA. TOKYO」をオープンしました。

国内最大級の品揃えでYUICHI TOYAMA. の世界観を体験できる場所です。YUICHI TOYAMA. に興味を持ったなら、一度足を運んでみることをおすすめします。実際にフレームを手に取り、顔に当てて試してみることで、写真では伝わらない質感やフィット感を確かめられます。


YUICHI TOYAMA. はどこで購入できますか?

主な正規取扱店

YUICHI TOYAMA. は全国のセレクトショップや眼鏡専門店で取り扱われています。主な取扱店は以下の通りです。

  • YUICHI TOYAMA. TOKYO(旗艦店・東京・青山骨董通り)
  • Continuer(恵比寿・日本橋ほか)
  • POKER FACE(全国のセレクトショップ)
  • 岡山眼鏡店
  • HibiMegane
  • ポンメガネ

パリやニューヨークのセレクトショップでも展開されており、海外でも高い評価を受けているブランドです。

価格帯の目安

YUICHI TOYAMA. の具体的な定価は、モデルやラインによって異なります。正確な価格は公式取扱店のウェブサイトや店頭でご確認ください。「高くて手が出ない」と思っていた方も、まずは取扱店で実物を見てみることをおすすめします。フレームを手に取ったときの体験が、購入の判断に一番役立つはずです。


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このフレームを長く使うために

高価なフレームだからこそ、日々のケアが長持ちの鍵です。眼鏡専門家も愛用するアイテムを3つご紹介します。

フレームの艶を守る(セルロイド・アセテート素材向け)

セルロイドやアセテートのフレームは、使い続けると表面が白くくすんでくることがあります。眼鏡専門ブランドDJUALのポリッシングクリームを使えば、自宅で新品のような艶を取り戻せます。アセテートモデル(セルフレーム)にお使いください。チタン・メタルフレームには不要です。

ご注意: マット加工(艶消し加工)を施したフレームには使用できません。また、レンズ部分には絶対に使用しないでください。ご使用前にフレームの仕上げをご確認ください。

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レンズを毎日清潔に

世界的光学ブランドZEISSの個包装ワイプは、全世界で年間10億個販売されている定番品。外出先でもすぐに使えて、コーティングレンズを傷めません。

ご注意: コンタクトレンズには使用できません。レンズにゴミや砂粒が付着した状態で拭くと傷がつく恐れがあります。使用前にレンズの表面をご確認のうえ、開封後はすぐにご使用ください。

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仕上げは天然セーム革のクロスで

春日のキョンセームは、天然素材ならではのやさしい拭き心地が特徴。細かい繊維が油分・指紋をしっかり絡め取り、拭き傷をつけません。

ご注意: Amazon等では中国製の類似品が流通しています。正規品の春日(KASUGA)製品はパッケージおよびクロス表面(光沢面)に「春日」または「KASUGA」のロゴが入っています。ご購入の際は販売元が「春日」であることをご確認ください。

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まとめ:YUICHI TOYAMA. が特別な理由

YUICHI TOYAMA. の魅力を3つにまとめます。

1. 「なぜそう設計するか」が明確なブランド
ダブルダッチ構造の着想源、5つのルーティンによるデザインプロセス、ヒンジスクリューの形状に至るまで、すべての要素に意図があります。眼鏡を「ただかけるもの」ではなく、デザインを知って選ぶ楽しさを教えてくれるブランドです。

2. 日本の職人技術を最大限に活かしている
鯖江の職人と共に作るフレームは、精密さと耐久性を兼ね備えています。ヘアライン加工やインナーメタルのような技術は、日本のものづくりの強みを活かした表現です。

3. メインラインとDラインで、それぞれの楽しみ方がある
YUICHI TOYAMA. のメインラインと、Japanese Modernをコンセプトにした YUICHI TOYAMA./D。どちらも独立した世界観を持っており、自分のスタイルに合わせて選べます。

YUICHI TOYAMA.は、おしゃれが好きな方、クラシックな雰囲気の眼鏡を探している方、人とは違う眼鏡をかけたい方——そんな方に自信を持っておすすめできるブランドです。インナーメタルやダブルダッチといった独自の技術と、洗練されたデザインを兼ね備えたフレームは、それ自体が眼鏡を楽しむきっかけになります。気になった方は、ぜひ実際に手に取って確かめてみてください。

眼鏡をデザインから選ぶことに興味が出てきた方は、こちらの記事もあわせてどうぞ。

眼鏡はデザインから選んでいい。顔型より「好き」を優先する選び方


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めがね沼ぐらし

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