眼鏡が好きな方なら、OLIVER GOLDSMITH(オリバーゴールドスミス)という名前を一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。英国の老舗で、往年の映画スターが掛けていたブランド——そこまでは知っていても、「では実際にどんなブランドで、今どこで何が買えるのか」となると、意外と情報が散らばっています。しかも調べていくと、「一度倒産した」「日本のブランドになった」など、微妙に食い違う説明にも出会います。この記事では、公式サイトや正規取扱店で確認できた事実だけを積み上げて、100年の歩みと現在地を整理します。読み終わる頃には、このブランドが自分に合うかどうかを判断できるはずです。
オリバーゴールドスミスとは?1926年のロンドンから続く英国アイウェアの系譜
オリバーゴールドスミスは、1926年にロンドンで生まれたアイウェアブランドです。2026年は、創業からちょうど100年目にあたります。
べっ甲職人が開いた、ポーランド・ストリートの小さな工房
始まりは、ひとりの職人でした。
創業者はフィリップ・オリバー・ゴールドスミス(Phillip Oliver Goldsmith)。ロンドンのポーランド・ストリートに工房を構え、べっ甲を素材に、眼鏡店へ卸すためのフレームを手作りしていました。この時点では、まだ「ブランド」ではありません。眼鏡はあくまで視力を補う医療器具であり、フレームは目立たないほうが良いとされていた時代です。
つまりオリバーゴールドスミスは、眼鏡がファッションとして語られる以前から、フレームを作り続けてきた工房だということです。100年という数字の重みは、ここから始まっています。
眼鏡を「医療器具」から「顔の一部」へ変えた2代目
ブランドの性格を決定づけたのは、2代目のチャールズ・ゴールドスミスでした。
彼が目をつけたのがサングラスです。当時のサングラスはまだ実用品でしたが、彼はそこにデザインの余地を見出しました。1950年代から60年代にかけて、オリバーゴールドスミスは大胆な色と形のサングラスを次々に発表し、ヨーロッパに一大ブームを起こします。
このとき顧客になったのが、時代を象徴する人々でした。正規取扱店のポンメガネが挙げている名前を並べると、グレース・ケリー、ピーター・セラーズ、マイケル・ケイン、オードリー・ヘプバーン、ジャクリーン・オナシス、写真家のデヴィッド・ベイリー、ジョン・レノン、ローリング・ストーンズのブライアン・ジョーンズ。映画・音楽・写真という、20世紀のカルチャーの中心にいた人たちです。
なぜ彼らが選んだのだと思いますか。答えはシンプルで、当時ほかに「掛けたくなる眼鏡」がほとんどなかったからです。オリバーゴールドスミスは、眼鏡を顔の一部として楽しむという発想を、実物で示した数少ないブランドでした。
1982年、ダイアナ元皇太子妃へサングラスを納める
ブランドの信頼を象徴する出来事が、1982年に起こります。
公式の100周年サイトによれば、この年、オリバーゴールドスミスはダイアナ元皇太子妃(Diana, Princess of Wales)へサングラスを納める公式サプライヤーに選ばれました。英国のブランドにとって、これは大きな名誉です。ちなみに英語版Wikipediaでも、リンレー卿(Lord Snowdon)やダイアナ・ドースといった英国のセレブリティが同ブランドを着用していたことが記録されています。
ただし、ここは表現に注意が必要な部分です。公式が明記しているのは「ダイアナ元皇太子妃への公式サングラス供給業者」であり、いわゆる英国王室御用達(ロイヤルワラント)の紋章授与とは制度が異なります。私はこの記事では、公式サイトの記述の範囲にとどめて書いています。
「一度つぶれた」は本当?サングラス部門だけが止まった20年の空白
このブランドを調べていると、必ずといっていいほど「一度操業を停止した」という説明に出会います。私自身も、長いことそう理解していました。けれども情報源をたどっていくと、実態は少し違います。
止まったのはサングラス。眼鏡フレームは作られ続けていた
英語版Wikipediaには、こう記されています。1985年に同社はサングラスの製造を終了した。しかし、オプティカル(眼鏡)部門は、そのまま眼鏡フレームの製造を続けた——と。
つまり、ブランドが丸ごと消えたわけではありません。世の中の記憶から消えたのは華やかなサングラスのラインであり、眼鏡フレームは静かに作られ続けていたのです。「操業停止」と「サングラス部門の休止」では、意味がまったく違います。ここは正確に押さえておきたいポイントです。
2005年、アーカイブを掘り起こした一人の女性
空白を終わらせたのは、創業家の直系にあたるクレア・ゴールドスミス(Claire Goldsmith)でした。
彼女が手にしたのは、一族が保管し続けていた膨大なアーカイブです。試作品、モデル、図面、取引記録に至るまで、当時の資料がほぼ完全な状態で残されていました。彼女はその山を掘り起こし、1950年代から70年代のデザインをもとにコレクションを再構成します。そして2005年、サングラスのラインが国際的に復活しました。中断からおよそ20年後のことです。
ここで一点、正直にお伝えしておきます。この中断と復活の時期については、資料によって年の記載に幅があります。公式の100周年サイトの年表では、より後年の出来事として語られている箇所もありました。この記事では、英語版Wikipediaと日本の正規取扱店(POKER FACE)を含む複数の情報源で一致していた「1985年に中断、2005年に復活」を採用しています。
なぜ英国ブランドのフレームが日本で作られているのか
もうひとつ、よく誤解されるのが製造地の話です。「2005年に日本で復刻された」と説明されることがありますが、これも正確ではありません。
事実はこうです。復活そのものは英国のクレア・ゴールドスミスが世界に向けて行ったものであり、その製造拠点として日本の工場が選ばれました。公式サイトは現行モデルについて「日本でアセテートから手作りされている」と明記しています。正規取扱店のポンメガネによれば、生産の中心は日本で、一部にイギリス製・イタリア製も存在すると案内されています。
なぜ日本だったのでしょうか。ポンメガネは、ブランドの復活に日本の職人の技術が不可欠だったと説明しています。60年前のデザインを、現代の掛け心地と精度で再現する。それができる場所として日本が選ばれたわけです。英国のデザインと日本の手仕事、その組み合わせが今のオリバーゴールドスミスの正体だといえます。
銀幕を彩ったアーカイブの名作たち
オリバーゴールドスミスの面白さは、現行品の多くが「アーカイブの復刻」だという点にあります。今売られているフレームの原型が、半世紀以上前に描かれた図面だということです。ここでは特に名前の挙がる4本を見ていきます。
CONSUL(コンスル)——マイケル・ケインが掛けたウェリントンの原型
このブランドを代表する1本を挙げるとすれば、多くの方がCONSULを思い浮かべるはずです。
正規取扱店のボズューは、CONSULを「オリバーゴールドスミスを代表するウェリントンモデル」と紹介しています。そして俳優のマイケル・ケインがこのモデルを使用していたことも記されています。厚みのあるリムに、緩やかなカーブを描くリムライン。奇をてらったところがまったくないぶん、掛ける人を選びません。クラシックの定番と呼ばれるのは、この普遍性ゆえでしょう。
サイズ展開が豊富なのも特徴です。ポンメガネのオンラインストアでは、46サイズのCONSUL-ss、52サイズのCONSUL-s、54サイズのCONSUL-g、そしてCONSUL-50が並んでいます。さらに2021年秋冬には、新たに調達したセルロイド素材による限定版が復活しました。同じ形でも素材とサイズで表情が変わるため、実店舗で見比べる価値が大きいモデルです。
VICE CONSUL(バイスコンスル)——ピーター・セラーズが愛した8mm厚のスクエア
CONSULと名前が似ていますが、VICE CONSULは別のモデルです。ここを混同したまま探している方は、意外と多いかもしれません。
ボズューはVICE CONSULを「オリバーゴールドスミスを代表するスクエアモデル」と紹介しています。愛用者として名前が挙がるのは、英国の俳優ピーター・セラーズです。特筆すべきはフロントの厚みで、VICE CONSUL-gでは8mm厚のアセテートが使われています。この厚みが、スクエアという直線的な形に独特の存在感を与えています。
フロントの素材が印象をどう変えるのかが気になった方は、眼鏡フレームの素材の種類と選び方も合わせて読んでみてください。同じ形でも、素材が違えば掛けたときの空気がまるで変わります。
もうひとつ見逃せないのが、細部の作りです。VICE CONSUL-gは10金を使った7枚丁番に、3ピンのリベット(カシメ)という仕上げになっています。丁番の枚数やカシメの形が眼鏡にとって何を意味するのかは、眼鏡の丁番(ヒンジ)とカシメの種類と特徴で詳しく解説しています。ここを知っていると、店頭でフレームを裏返して見る楽しみが増えます。
実は私、もともと英国調のクラシックな眼鏡を探していました。きっかけは、décora/G.B.Gafasの公式YouTubeチャンネル『メガネの時間』で見かけたCONSULです。画面越しでもかっこよさが伝わってきて、いてもたってもいられず近くの正規取扱店に足を運びました。
ところが実物を見ると、フロントが思っていたより大きめ。小ぶりなCONSUL-sも試しましたが、それでもまだ少し大きく感じ、半分あきらめかけていました。そこで出会ったのがVICE CONSULです。こちらも標準サイズはやや大きめなのですが、SS(ダブルエス)というレンズ幅49mmのサイズがあると知り、これならいけるかもしれないとすぐに試着しました。
掛けた瞬間にしっくりきて、そのまま購入を決めました。縦幅を控えたスクエアのシェイプが自分の好みにぴったりで、あとから著名人にも愛用者が多いモデルだと知り、あっという間にお気に入りの1本になりました。長く大事に使っていきたい眼鏡です。
OVAL(オーバル)——ジョン・レノンとともに語られる丸眼鏡
丸眼鏡といえば、多くの方がジョン・レノンを連想するのではないでしょうか。
オリバーゴールドスミスのOVALは、その文脈で語られ続けてきたモデルです。1960年代にジョン・レノンが愛用したモデルとして、100周年の企画でも中心に据えられました。細いメタルのリムに、まっすぐなブリッジ。これ以上引き算のしようがない形です。
丸眼鏡は個性が強いと敬遠されがちですが、OVALのように線が細いタイプは、意外と顔に馴染みます。強く主張するのではなく、掛けている人の雰囲気を静かに変えるタイプの一本です。
AUDREY(オードリー)——名前の由来と、広まりがちな誤解
AUDREYというモデル名を見れば、誰の名前かはすぐに想像がつくと思います。その通りです。
オリバーゴールドスミスの公式ストアは、AUDREYの商品説明にこう記しています。「故オードリー・ヘプバーンへの敬意を込めて名付けられた」と。つまりこれは伝聞ではなく、ブランド自身が公表している事実です。公式は続けて、同ブランドが彼女の複数の出演作のためにサングラスを手がけたことにも触れています。
ただし、ここに一つ整理しておきたい点があります。「AUDREY=『ティファニーで朝食を』で彼女が掛けていたモデル」と受け取られがちですが、英語版Wikipediaによれば、あの作品で使われたのは「Manhattan」というモデルです。AUDREYは、その後に彼女へ捧げられた名前を持つオーバル型サングラスだと理解するのが正確でしょう。
名前の由来がはっきりしているモデルは、実はそう多くありません。だからこそAUDREYは、由来を知ったうえで掛けると意味が変わってくる一本だといえます。
現行のラインは何が違う?メインラインとOG × OLIVER GOLDSMITHの選び分け
現在のオリバーゴールドスミスには、大きく2つのラインがあります。名前が似ているため混乱しやすいところですが、狙いがはっきり違います。
OLIVER GOLDSMITH(メインライン)——アーカイブへの忠実さを優先する
こちらは、アーカイブのデザインをできるだけそのまま現代に持ってくるラインです。
ポンメガネは、このラインのフレームを「アーカイブから丁寧に復刻されたヴィンテージモデル」と説明しています。当時のデザインの完成度を尊重し、線の太さやカーブを大きく変えずに作る。CONSUL、VICE CONSUL、OVAL、AUDREYといった名前は、このメインラインに属します。
つまりメインラインは、「当時のあの形が欲しい」という人のための選択肢です。ボリュームのあるフロントや、今の眼鏡と比べるとやや大ぶりなサイズ感も、あえてそのまま残されています。
OG × OLIVER GOLDSMITH——名作を現代の掛け心地に翻訳する「Re:」シリーズ
一方のOG × OLIVER GOLDSMITHは、2014年、ブランド88年目にスタートしたラインです。ポンメガネによれば、すべて日本で製造することにこだわり、高品質なオプティカルブランドとしての確立を目指したラインだとされています。
このラインの中核が「Re:」シリーズです。アーカイブのモデルを現代向けに再設計する企画で、Re:MUST、Re:LIBRARY、Re:DONA、Re:MAY、RE:BETSY、RE:LEEDS、RE:SHEPPERTONなど、多くのモデルが生まれています。
たとえばRe:MUSTは、アーカイブの「MUST」を再設計したモデルです。ポンメガネの商品ページによれば、スクエアの天地幅を抑え、フロント両端のボリュームを落とすことで、原型のブローラインを残しながら軽やかな印象に整えられています。さらにその後継として「Re:MUST II」も展開されています(取扱店によっては「Re.MUSTⅡ」と表記されています)。こちらも前作より天地幅を抑えた設計で、ブラック・マットグレー・ブルー・ブラウンといったカラーが用意されてきました。
メインラインとの違いを一言でまとめるなら、次のようになります。
| OLIVER GOLDSMITH(メインライン) | OG × OLIVER GOLDSMITH | |
|---|---|---|
| 考え方 | アーカイブの形を尊重して復刻する | アーカイブを現代の掛け心地に再設計する |
| 印象 | 当時のボリューム感を残した存在感 | 天地幅やフロントを抑えた掛けやすさ |
| 製造 | 日本が中心(一部に英国製・伊製あり) | 日本製 |
| 向く人 | ヴィンテージの空気ごと楽しみたい人 | 日常で毎日掛ける一本を探している人 |
どちらが上ということではありません。「当時の形に惚れたのか」「今の生活に馴染む形が欲しいのか」で選ぶと迷いにくくなります。
私はオリバーゴールドスミスの眼鏡を2本持っています。OG×ラインのRe:MUSTと、メインラインのVICE CONSULです。この2本は性格がはっきり違います。
Re:MUSTはアセテートとメタルを組み合わせたコンビフレームで、スクエアシェイプらしいきりっとした印象です。一方のVICE CONSULは厚みのあるセルフレームで、縦幅を抑えたスクエアの形が気に入っています。
掛け比べてみると、ビジネスシーンにはRe:MUSTのほうがしっくりくる印象です。VICE CONSULもビジネスで十分使えますが、少し個性が出るぶん、カジュアルな装いに合わせたくなる1本です。どちらも万能に使える眼鏡ですが、軽さを重視するならRe:MUSTがおすすめです。実際にかなり軽く感じます。
100年目に何が起きた?2026年の記念コレクションと日本での動き
2026年は、このブランドにとって特別な年です。公式サイトは、1926年の創業から100年を祝う年だと宣言しています。実際、この1年でいくつもの動きがありました。
アーカイブから甦った、4つの新スタイル
公式のプレスリリースによれば、100周年に合わせてアーカイブから4つのモデルが新たに製品化されました。
| モデル名 | アーカイブ上の設計年 |
|---|---|
| HILLMAN | 1988年 |
| BETTY | 1981年 |
| COLLINS | 1953年 |
| VIVIAN | 1956年 |
いずれも、これまで製品として世に出ていなかったデザインです。プレスリリースでは、ブランドの歴史的なアセテートカラーから着想した不透明・半透明の色を用いること、各モデルにオリジナルの設計年が刻まれることが説明されています。お披露目の舞台は、ミラノで開かれる国際アイウェア見本市MIDO 2026でした。
1953年に描かれた線が、73年後に初めて製品になる。アーカイブを持ち続けたブランドにしかできない企画です。
OVAL K18——世界100本の頂点
100周年の象徴として発表されたのが、「OVAL K18 / 100th Anniversary Limited Model」です。
日本総代理店であるマリビジョン株式会社の発表によれば、ジョン・レノンが1960年代に愛用したOVALを、K18イエローゴールド仕様で製作したモデルです。世界限定100本の完全受注生産で、1本ずつシリアルナンバーが刻印されます。製作を担うのは東京の職人で、三代にわたって受け継がれてきた技法が用いられるとのことです。価格はおよそ200万円と報じられています。
眼鏡というより、工芸品に近い一本です。ただ、この価格帯のモデルを100周年の中心に置いたこと自体が、ブランドが自分たちの歴史をどう捉えているかを物語っているように思います。
表参道、名古屋——日本各地で開かれたポップアップ
日本でも、100周年を祝う動きが続きました。
2026年4月1日から12日まで、東京・北青山のZeroBase表参道で「OLIVER GOLDSMITH 100th Anniversary POP UP EVENT」が開催されました。入場は無料で、事前予約も不要。メインラインとOG × OLIVER GOLDSMITHの両方が展示され、1960年代をイメージしたフォトブースまで用意されていました。
続いて2026年7月には、名古屋のPOKER FACEでもポップアップが開かれています。ほかにも正規取扱店が独自にイベントを企画しており、100周年は全国規模の動きになりました。
なお、POKER FACEは2025年8月9日に「OLIVER GOLDSMITH × POKER FACE 別注モデル」として、Patinaコレクションを発売しています。正規取扱店との別注企画が続いていることも、日本市場での存在感の表れだといえます。
価格・取扱店・レンズ——手に取る前に確認しておきたいこと
ここまで読んで、「では実際いくらなのか」が気になってきた方も多いはずです。ここからは現実的な話をします。
フレーム価格の目安
正規取扱店のオンラインストアで確認できた価格を整理します(2026年8月時点)。
| ライン・モデル | 価格の目安(税込) |
|---|---|
| CONSUL-ss(46サイズ) | 35,200円 |
| CONSUL-s/CONSUL-g/CONSUL-50 | 41,800円 |
| CONSUL セルロイド限定版 | 57,200円 |
| VICE CONSUL-g(在庫完売時の表示) | 49,500円 |
| OG × OLIVER GOLDSMITH「Re:MUST」 | 44,000円 |
| OG × OLIVER GOLDSMITH(一部モデル) | 50,600円〜51,700円 |
ざっくりまとめると、フレーム単体でおおむね3万円台後半から5万円台が中心です。素材が特別なセルロイド版や、K18のような限定モデルはこの範囲を大きく超えます。
価格については、変動を前提に見ておいてください。OG × OLIVER GOLDSMITHは2023年9月に一部モデルで価格改定が行われており、RE:BETSY・RE:LEEDS・RE:GOO GOOが39,600円から50,600円へ、RE:SHEPPERTONが40,700円から51,700円へ改定されています。上の表は取得時点の情報であり、購入前には取扱店で最新の価格を確認してください。
どこで買える?正規取扱店という選択
オリバーゴールドスミスは、量販チェーンのように全国どこでも扱っているブランドではありません。日本ではマリビジョン株式会社が総代理店を務めており、そこから正規取扱店へ供給されています。ポンメガネ、ボズュー、POKER FACE、Continuerといった専門店が代表的です。
並行輸入品や中古市場でも見かけますが、正規ルート以外はアフターサービスの対象外になることがあります。数万円のフレームを長く使うことを考えると、調整・修理を頼める店で買っておくほうが安心です。
度付きレンズと、購入後のこと
フレーム価格には、基本的にレンズ代が含まれていません。度付きで作る場合は、レンズ代が別途かかると考えてください。
レンズの選択肢によって費用も見え方も変わります。屈折率や機能の違いを先に押さえておきたい方は、眼鏡レンズの種類と選び方を参考にしてみてください。予算の全体像がつかみやすくなります。
もう一点、アーカイブ復刻ならではの注意があります。当時のデザインをそのまま残しているモデルは、フロントに厚みがあったり、現代の平均より大きめのサイズだったりします。強い度数のレンズを入れたい場合や、鼻の高さが合うか不安な場合は、購入前に店頭で相談しておくと失敗が減ります。
100年分の物語ごと掛けたい人へ
ここまでの内容を踏まえて、このブランドが自分に合うかどうかを整理してみます。
歴史の文脈ごと楽しみたい人に響きます
- 「なぜこの形なのか」に理由が欲しい人:現行モデルの多くに、数十年前の設計図という出自があります。形の必然性を知って掛けたい方には、これ以上ない題材です
- クラシックな形が好きな人:ウェリントン、スクエア、ラウンド。奇抜さではなく完成された形を求める方に向いています
- 量販チェーンから一歩踏み出したい人:3万円台後半から手が届く価格帯は、いわゆるハイエンドの入口として現実的です
- 英国の空気と日本の手仕事、その両方が好きな人:デザインは英国、製造は日本という組み合わせは、実はそう多くありません
眼鏡を1本増やすたびに世界が広がっていく感覚に覚えのある方は、沼落ち日記〜眼鏡編〜もどうぞ。眼鏡が「道具」から「趣味」に変わる瞬間を書いています。
ここは先に知っておきたい注意点
- どこでも試着できるわけではありません:正規取扱店が限られるため、地域によっては実物を見るまでに移動が必要です
- サイズ感が現代の平均と違うことがあります:アーカイブ復刻ゆえに、大きめ・厚めのモデルがあります。顔に合うかは実物での確認をおすすめします
- 予算はフレーム代だけでは収まりません:度付きにするならレンズ代が上乗せされます
- モデルの入れ替わり・完売があります:限定素材のモデルは特に、気になった時点で在庫を確認しておくほうが安心です
マイケル・ケイン、ピーター・セラーズ、オードリー・ヘプバーン……。あらためて振り返ると、本当に著名人に愛されてきた眼鏡ブランドなのだと感じます。英国紳士的なイメージが強く、私自身、大好きなブランドの一つです。
クリアレンズの眼鏡にもサングラスにも似合う普遍的なデザインには、100年の歴史も納得だと思わせる説得力があります。オリバーゴールドスミスはセルフレームだけでなく、メタルフレームのおしゃれなモデルも豊富です。100周年の記念モデルもメタルフレームでしたし、眼鏡が好きな人ならきっと満足できるブランドだと思います。
いきなり数万円のフレームに踏み出すのが不安な方は、まずクラシックな形のフレームを手頃な価格帯で試してみるのも現実的な方法です。ウェリントンやスクエアが自分の顔に合うかどうかを先に確かめておけば、本命を選ぶときの判断がぐっと楽になります。
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このフレームを長く使うために
オリバーゴールドスミスのフレームは、厚みのあるアセテートやセルロイドを使ったモデルが中心です。素材の艶や透明感がデザインの一部になっているぶん、手入れの差がそのまま見た目に出ます。数十年前の設計を受け継ぐ一本だからこそ、日々のケアを少しだけ整えておくことをおすすめします。
フレームの艶を守る(セルロイド・アセテート素材向け)
セルロイドやアセテートのフレームは、使い続けると表面が白くくすんでくることがあります。眼鏡専門ブランドDJUALのポリッシングクリームを使えば、自宅で新品のような艶を取り戻せます。チタン・メタルフレームには不要ですが、アセテートやセルロイドを使用したモデルにお使いください。
ご注意: マット加工(艶消し加工)を施したフレームには使用できません。また、レンズ部分には絶対に使用しないでください。ご使用前にフレームの仕上げをご確認ください。
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レンズを毎日清潔に
世界的光学ブランドZEISSの個包装ワイプは、全世界で年間10億個販売されている定番品。外出先でもすぐに使えて、コーティングレンズを傷めません。
ご注意: コンタクトレンズには使用できません。レンズにゴミや砂粒が付着した状態で拭くと傷がつく恐れがあります。使用前にレンズの表面をご確認のうえ、開封後はすぐにご使用ください。
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仕上げは天然セーム革のクロスで
春日のキョンセームは、天然素材ならではのやさしい拭き心地が特徴。細かい繊維が油分・指紋をしっかり絡め取り、拭き傷をつけません。
ご注意: Amazon等では中国製の類似品が流通しています。正規品の春日(KASUGA)製品はパッケージおよびクロス表面(光沢面)に「春日」または「KASUGA」のロゴが入っています。ご購入の際は販売元が「春日」であることをご確認ください。
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まとめ——100年目のオリバーゴールドスミス
最後に、この記事の要点を整理します。
オリバーゴールドスミスは、1926年にロンドンで生まれた英国のアイウェアブランドです。べっ甲職人の工房として始まり、2代目のチャールズが手がけたサングラスによって、眼鏡をファッションへと押し上げました。グレース・ケリー、マイケル・ケイン、ジョン・レノンといった名前が並ぶ顧客リストは、その影響力の証拠です。
よく語られる「一度操業を停止した」という説明は、正確ではありません。1985年に止まったのはサングラス部門であり、眼鏡フレームは作られ続けていました。そして2005年、創業家のクレア・ゴールドスミスが膨大なアーカイブを掘り起こし、サングラスのラインを世界的に復活させます。その製造拠点として選ばれたのが日本でした。現在も多くのモデルが日本の工場で手作りされています。
現行のラインは2つ。アーカイブへの忠実さを優先するメインラインと、名作を現代の掛け心地に再設計するOG × OLIVER GOLDSMITHです。価格はフレーム単体でおおむね3万円台後半から5万円台。そして2026年、ブランドは創業100年を迎え、4つの新アーカイブスタイル、世界100本のOVAL K18、日本各地でのポップアップと、記念すべき1年を走り抜けました。
100年続くというのは、単に長く売れたということではないと私は思います。デザインを捨てずに保管し続けた人がいて、それを掘り起こした人がいて、形にできる職人がいた。その連鎖が途切れなかったということです。店頭でこのブランドのフレームを見かけたら、ぜひ一度手に取ってみてください。数十年前に引かれた線が、今も現役であることの意味が伝わってくるはずです。
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