沼落ち日記〜レンズ編〜|高屈折率レンズの価格に翻弄され、調光・カラーレンズ沼に落ちるまでの全記録 - 眼鏡サプリ


フレームの次に待っていた、もうひとつの沼

「眼鏡編」から続く話——レンズという沼の全記録

レンズ選びで後悔した経験はありませんか?

「もっと薄くすればよかった」「カラーを入れれば面白かったのに」——作り直してから気づくことって、意外と多いんですよね。

以前、「沼落ち日記〜眼鏡編〜」という記事を書きました。
眼鏡フレームへの沼落ちをたどった記録です。

あの記事を書き終えたとき、気づいたことがありました。
「レンズについてほとんど語っていなかった」と。

フレームへのこだわりを振り返りながら、もう一本分のテーマが残っていた。
それが「レンズ」です。

レンズ選びは、度が合っていればそれでいいと思っていた時期が、私にもありました。
でも実際は、フレームと同じくらい——いや、それ以上に奥が深い世界でした。

この記事では、レンズという沼にどう落ちていったかを、時系列で振り返ります。

レンズ沼の入口——私を引き込んだのは「失敗」

眼鏡の沼には、さまざまな入口があります。

フレームのデザインから入る人、好きなブランドから入る人、価格から探す人。
そして、失敗をきっかけに深みにはまっていく人。

私はどちらかといえば、最後のタイプでした。
「次は失敗したくない」という気持ちが、調べる動機になりました。


第一章|若かりし頃、レンズ選びで盛大に失敗した

度数が強いとレンズに何が起きるか——知らないまま最初の一本を選んだ話

眼鏡を作るとき、「レンズを選ぶ」という発想が当初の私にはありませんでした。

視力を測って、フレームを選んで、でき上がりを待つ——それが眼鏡の作り方だと思っていたのです。
度数が強ければレンズが厚くなること、レンズには種類があること。
その基本的な知識を持たないまま、最初の眼鏡を選んでいました。

なぜ最初の一本では後悔しやすいのか、気になりませんか?

度数の読み方・見方レンズの種類と選び方を今の視点で振り返ると、当時の自分の無頓着さに少し笑えます。
このあたりを先に知っていれば、選び方がまるで変わっていたと思います。

実際に私が眼鏡を必要と感じ始めたのは、小学5年生の頃でした。当時は目が悪いことを理由に前の席にしてもらい、なんとか黒板の文字を追っていました。本格的に眼鏡をかけ始めたのは中学生になってからです。中学3年生では高校受験も控えており、授業中は眼鏡なしでは黒板が見えず、掛けないわけにはいきませんでした。

ただ、中学生の私に眼鏡の予算を決める権限はありません。見た目を気にして薄型のレンズを選びたくても、屈折率が最も高いレンズは価格も跳ね上がります。結局、少しだけ屈折率の高いレンズを選ばせてもらったのですが、それでもフレームの枠にレンズがうまく収まりませんでした。

当時よく利用していた町の量販店は小さいサイズのフレームがあまりなく、レンズのゆがみが目立ちがちでした。眼鏡屋さんがレンズの縁を磨く「鏡面加工」で薄く見せようと工夫してくれたのですが(今思えば感謝しかありません)、光の屈折でレンズが光ってしまい、かえって目立ってしまうこともありました。当時の私にとって、眼鏡はまだ「おしゃれのアイテム」とは思えない存在でした。

失敗を入口に——「もっと知りたい」という気持ちの芽生え

失敗したからこそ、次は違う選び方をしようと思えました。

「なぜこうなったのか」を調べるうちに、レンズには屈折率があること、選択肢があることを知りました。
「選べる余地があった」と気づいたとき、後悔よりも先に、前向きな気持ちが湧いてきました。

その結果どうなったか——次第に「自分でレンズを選ぶ楽しさ」に気づいていくことになります。
失敗は、知識を得る入口でした。あの時の後悔がなければ、今のようにレンズを深く知ろうとしなかったと思います。


第二章|高屈折率レンズと価格、どちらが壁だったか

高屈折率レンズは本当に軽くなるのか?——よくある誤解の正体

高屈折率レンズ=軽くなる、と思っていませんか?

レンズについて調べていくと、「屈折率」という概念に出会います。

1.60、1.67、1.74——数字が大きいほど、レンズを薄くつくることができます。
「薄くなる」という特性は確実です。

ただ、「薄くなる=軽くなる」というのは正確ではありません。

高屈折率のレンズ素材は、比重(密度)が高いという特性があります。
つまり、素材そのものが「重い材料でできている」ということ。
レンズが薄くなっても、素材自体が重いため、完成したレンズの総重量が軽くなるかどうかは一概には言えないのです。

度数の強さ、フレームのサイズ、レンズの設計——これらの条件によって、実際の重量は変わります。
「高屈折率にしたら軽くなった」という人も「あまり変わらなかった」という人も、条件次第ではどちらも起こりえます。

確実に言えるのは「薄くなる」こと、そして「素材の比重が上がる」こと。
総重量への影響は、状況次第です。

ただし、度数が弱い方の場合は屈折率を上げても見た目の差が感じにくいことがあります。
費用対効果をじっくり検討してから選ぶのがおすすめです。

当時の私はそのことを知らなかったため、「屈折率を上げれば快適になる」という漠然とした期待だけで選んでいました。

当時の私は、最高屈折率だった1.74を強く希望していました。ですが、ひとつ手前の屈折率1.67との価格差はかなり大きく、自分のお小遣いではとても手が届きませんでした。両親に相談しても「安い方で我慢しなさい」と言われるのは当然のことで、レンズの薄さを求めることはできませんでした。

高校生になってもアルバイトが禁止されていたため、状況は変わりませんでした。それでも次第に両親が見た目へのこだわりを理解してくれるようになり、ようやく1.74のレンズを選ばせてもらえたことがあります。ただ当時の私はレンズが厚くなる仕組みを理解しておらず、フレームサイズやシェイプの選び方までは意識が回っていませんでした。今振り返ると、せっかくの薄さを十分に活かしきれていなかったと思います。

視力矯正だけなら安いレンズでも十分だったはずなのに、わがままを聞いてくれた両親には感謝しかありません。ちなみにこの経験がきっかけで、その後しばらく眼鏡から離れ、コンタクトレンズを選ぶようになりました。

「もっと薄く」を求めるたびに上がるレンズ代

屈折率を一段階上げるごとに、レンズ代も一段階上がります。

「薄くしたい」という気持ちと「予算の限界」が、ずっとせめぎ合っていました。
フレームにこだわれば、レンズ代を削りたくなる。
レンズ代を削ると、仕上がりに納得がいかない。

この板挟みが、ある出来事で解決するまで続きました。
その解決のきっかけとなったのが、次の章でお伝えするワンプライス店の台頭です。


第三章|「レンズ代込み」が当たり前になった日

JINS・Zoff・OWNDAYS・眼鏡市場の台頭で、何が変わったか

JINSZoffOWNDAYS眼鏡市場——いわゆるワンプライス系のチェーン店が台頭したとき、眼鏡の「買い方」が変わりました。

それまでは、フレーム代とレンズ代が別計算になるのが普通でした。
「フレームを選んだあとに、レンズ代がいくら追加されるか」という計算が常についてまわった。

ワンプライス店の登場で、その構造がシンプルになりました。
「フレームとレンズのセットで、この価格」という設計です。

屈折率の選択に追加料金はかかるものの、「レンズ代の見通しが立てやすくなった」という変化は大きかったと思います。
予算が読めるだけで、「どのフレームにしようか」という選び方がずいぶん楽になりました。

そんな中で出会ったのが、JINS・Zoff・OWNDAYSのようなワンプライスチェーンでした。最初に知ったときは「どんなレンズを選んでも価格が同じなのか」と、素直に驚いたのを覚えています。

それまでは、レンズの価格を踏まえてフレームの予算を考え、本当に気に入った一本をあきらめることも珍しくありませんでした。ワンプライスチェーンなら、その心配をする必要がありません(フレーム自体はいくつかの価格帯に分かれているため、そちらの検討は必要です。また、屈折率の高いレンズには追加料金が生じる場合があります)。おかげで、眼鏡選びの幅が一気に広がりました。

1本あたりの仕上がり価格が抑えられたことで、「眼鏡を着替える」くらいの感覚で気軽に選べるようになったのも大きな変化でした。ようやく眼鏡がおしゃれの一部として、私の中に根付いた瞬間だったと思います。

価格の壁を越えた先に広がった、新しい選択肢

価格の壁が下がると、次は「選ぶ楽しさ」が生まれてきました。

「フレームとレンズの組み合わせで、もっと遊べるかもしれない」
「カラーレンズや特殊なレンズも、現実的に検討できる」

予算の心配が薄れた分、レンズへの関心が「節約」から「探求」へと変わっていきました。
この変化が、次の「カラーレンズ沼」への入口になりました。

1万円以下でコスパ重視の眼鏡を探している方には、1万円以下のおすすめ眼鏡も参考にしてみてください。


第四章|新しい沼の名前は「調光レンズ」と「薄色カラーレンズ」

調光レンズとは何か、そしてなぜ今気になっているのか

予算の壁が下がったことで、「機能系レンズ」という新しいカテゴリが気になり始めました。

なかでも強く気になっているのが、調光レンズです。

調光レンズとは、紫外線に反応して屋外では自動的に色が濃くなり、屋内では透明に戻るレンズのこと。
「1本でサングラスと普通の眼鏡を兼ねる」という発想が、最初に知ったときから心を離れません。

ただ、調光レンズはまだ実際に使ったことがありません。

気になりながらも踏み切れていない理由がいくつかあります。
UVカット処理されたガラス越し(車内など)では色が変わらないこと、真夏の高温時には変色性能が落ちること、室内で過ごす時間が長い日常では変色を実感する機会が少ないこと。

「使うシーンとレンズの特性が自分の生活に合っているか」——これをもっとしっかり理解してから選びたいというのが、今の心境です。

調光レンズを使う前に知っておきたいことを詳しく確認したい方には、調光レンズを買う前に読む記事がおすすめです。

カラーレンズ・調光レンズ・偏光レンズの違いから整理したい方は、レンズカラーの選び方ガイドをまず読んでみてください。

薄色カラーレンズという選択肢を知ったとき

調光レンズより先に実践したのが、薄色カラーレンズです。

最初に試したのは、濃度25%のグリーン。
レイバンのウェイファーラーに合わせてプライベート用として作りました。私にとって、初めてのカラーレンズでした。

うっすら色がついているのに、目元の表情はちゃんと伝わる。
「眼鏡にこんな楽しみ方があったのか」と感じた一本でした。

ただ、25%の濃度は夜間運転には使えないという制限があります。
道路交通法の基準(可視光線透過率75%以上)を満たさないため、運転時は無色レンズの眼鏡に替える必要があります。使えるシーンが絞られることも、事前に知っておくといいと思います。

次に選んだのが、オフィス用の15%ダークネイビー。
ブルーライトカット系のコーティングと見分けがつかないほどの、控えめな色づきです。
蛍光灯の光の刺激がわずかに和らいだ感覚があり、「眼鏡が静かに働いてくれている」という実感がありました。

「オフィスでカラーレンズはちょっと目立つのでは」と心配していましたが、職場での反応は思ったよりずっと少なく、「眼鏡好きの同僚が一度だけ気づいてくれた」程度でした。
主張が強すぎない、でも確かな変化がある——そこが薄色カラーレンズの面白さだと思っています。

薄色カラーレンズの基礎知識は薄色カラーレンズとは何かにまとめています。

もっと知りたい人へ——調光・カラーレンズ記事まとめ

調光レンズと薄色カラーレンズについては、このブログで多くの記事を書いています。
気になる切り口から深掘りしてみてください。

調光レンズをもっと知りたい方へ

薄色カラーレンズをもっと知りたい方へ


まとめ|レンズは「見えればいい」ものではなかった

読者の現在地ごとの「次の一歩」

あなたは今、レンズ選びのどの段階にいますか?

「レンズの基本から知りたい」方へ
まずは基礎を整理しましょう。
レンズの種類と選び方度数の読み方が入口としておすすめです。
基礎を知るだけで、次の眼鏡選びがぐっと変わります。

「高屈折率レンズを選ぶかどうか迷っている」方へ
「薄くなる」ことは確かです。
ただし、重さへの影響は度数やフレームサイズによって変わります。
「屈折率を上げれば快適になる」という期待よりも「仕上がりが薄くなる」という点に注目して選ぶと、後悔が少なくなります。

「調光・薄色カラーレンズが気になっている」方へ
第四章のリンクから、気になる記事を読んでみてください。
「使うシーン」「濃度の選び方」「フレームとの相性」あたりを先に整理しておくと、選びやすくなります。
「難しそう」と思っていても、実際に試してみると意外と取り入れやすい選択肢です。

どの現在地にいても、「レンズは見えればいいだけのもの」ではないと感じてもらえたなら、この記事を書いた意味があります。
フレームと同じように、レンズにも「選ぶ楽しさ」があります。そのことを知ってもらえたなら、うれしいです。

「眼鏡編」との合わせ読みがおすすめ

フレームへの沼落ちの変遷については、沼落ち日記〜眼鏡編〜にまとめています。
レンズ編と合わせて読むと、眼鏡という趣味の全体像が見えてくるかもしれません。


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めがね沼ぐらし

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