「白山眼鏡店って、名前はよく聞くけどどんなブランドなんだろう?」と気になっていませんか。
私もそのひとりです。まだ白山眼鏡店の眼鏡は持っていないのですが、調べれば調べるほど、このブランドに引き込まれていきます。143年の歴史、ジョン・レノンとのエピソード、そして「デザインしすぎない」というコンセプト。知るほどに「いつか手にしたい」という気持ちが募ります。
この記事では、白山眼鏡店(HAKUSAN MEGANE)の歴史・モデル・価格帯・向いている人について、できる限り丁寧にお伝えします。「気になっているけれど、よく知らない」という方の入口になれたら嬉しいです。
白山眼鏡店とはどんなブランドですか?
白山眼鏡店(HAKUSAN MEGANE)は、1883年(明治16年)に東京・日本橋人形町で創業した日本の老舗眼鏡店です。2026年現在で143年の歴史を持ちます。終戦翌年の1946年に現在の上野の地に移転し、以来ここを拠点に活動を続けています。
国産(ジャパンメイド)にこだわったオリジナルフレームを制作し続けており、フレームだけでなくケースや小物類にいたるまですべてをオリジナルで揃えているのが特徴です。「デザインしすぎない」という根本哲学のもと、掛ける人の個性を引き立てるシンプルな眼鏡を追求しています。
創業143年の老舗 1883年人形町から上野へ
白山眼鏡店の歴史は1883年(明治16年)にさかのぼります。東京・日本橋人形町に産声を上げたこの眼鏡店は、時代の移り変わりを経て、戦後の1946年に現在の上野へと活躍の場を移しました。
上野という地はアメ横・不忍池・東京藝術大学など、芸術や文化と縁深いエリアです。その空気感が白山眼鏡店のコンテクストとよく合っているように感じます。以来80年近く、上野をホームに国産眼鏡の文化を牽引してきました。
私は東京に住んでいないので、上野に詳しいわけではありません。ただ、下町の活気と美術館・芸術文化が共存するクラシックな街というイメージがあります。そのイメージは、白山眼鏡店の雰囲気ととてもよく合っていると感じます。
「デザインしすぎない」が根本哲学
白山眼鏡店のすべてのフレームは「デザインしすぎないこと」を軸に設計されています。装飾を加えて目を引くのではなく、シルエットとラインの美しさで勝負する。言葉にすると簡単ですが、これを1975年のオリジナルフレーム制作開始から一貫して守り続けるのは並大抵のことではありません。
「掛ける人ありきのデザイン」という考え方は、主張が強い眼鏡ではなく「その人の顔に溶け込みながら、気づけば引き立てている」ものを目指しています。
どんな服にも合わせられる。経年変化が楽しめる。そういう眼鏡を探しているなら、このコンセプトは刺さるはずです。
ジャパンメイドへの一貫したこだわり
白山眼鏡店のオリジナルフレームはすべて国産です。日本のものづくりの技術を使ったフレームは約110アイテム・550バリエーション(確認時点)のラインナップを誇ります。
フレームだけでなく、ケース・メガネ拭きにいたるまで自社でデザインしているのも特徴のひとつ。メガネ拭きはアナログレコードをモチーフにしたユニークなデザインで、購入時に無料でついてきます。細部へのこだわりが、ブランドとしての誠実さを物語っています。
白山眼鏡店が使う国産フレームの背景にある鯖江の歴史や職人技について詳しく知りたい方はメガネの産地って何が違うの?鯖江が「世界が認める聖地」と呼ばれる理由もあわせてどうぞ。
ファーストコレクション「HANK」の誕生(1975年)
1975年は白山眼鏡店にとって特別な年です。眼鏡店としてスタートしたこのブランドが、はじめてオリジナルフレームの制作に踏み出した年だからです。その第1作が「HANK(ハンク)」でした。
公式サイトには「すべての歴史はここから始まった」とあります。シンプルなボストン型フレームながら、白山眼鏡店のフィロソフィーが凝縮された1本です。
白山眼鏡店初のオリジナルフレームが生まれた背景
既製品の眼鏡を売るだけでなく、「自分たちが本当にいいと思う眼鏡を自らつくる」。その決断がHANKを生みました。
HANKが長く愛され続けている理由は、派手さのなさにあります。「デザインしすぎない」というコンセプトを体現した原点のフレームは、発売から50年以上経った今もラインナップに残り続けています。50年以上廃盤にならないフレームというのは、それだけで本物の証明だと感じます。
HANKは白山眼鏡店が1975年につくった、初のオリジナルフレームです。柔らかみのあるボストン型のシルエットは、シンプルながら本当にお洒落だと感じます。50年以上経った今もラインナップに残り続けているのは、それだけ普遍的な完成度を持っているからだと思います。ビジネスにもプライベートにも合わせやすく、「迷ったらこれ」と言える1本です。まだ所有できていませんが、いつか手にしたい眼鏡のひとつです。
セカンドモデル「BRIGG」とその特徴
HANKの翌年、1976年に登場したのが「BRIGG(ブリッグ)」です。HANKがベーシックなボストン型であるのに対し、BRIGGは大ぶりで肉厚、ややクセのあるシルエットが特徴です。
「ちょい癖あり」と表現されるBRIGGは、個性を主張しながらも嫌みのない絶妙なバランスを持っています。HANK・BRIGGの2本は、後にPORTER(吉田カバン)の85周年記念コラボでも別注モデルが制作されたほど、ブランドを象徴する定番中の定番です。
ジョン・レノンと「MAYFAIR」―封印と復刻の物語
白山眼鏡店を語るうえで欠かせないのが、ジョン・レノンとモデル「MAYFAIR(メイフェア)」にまつわる物語です。これは単なるブランドのエピソードではなく、一本の映画のような40年以上にわたる実話です。
来日・購入 MAYFAIRが生まれた日
ジョン・レノンは日本を愛していたことで知られています。1978年から1979年の来日時(複数の記録があり正確な年は公式未明示ですが、1978年とする記録が多く見られます)、彼は白山眼鏡店を訪れました。
そこで店主がジョンのためにデザインしたのが「MAYFAIR」です。ジョンはこの眼鏡を大変気に入り、色違いで複数本購入してロンドンへ持ち帰ったと伝えられています。MAYFAIRはジョンの「顔」として、その後も彼のそばにあり続けました。
ジョン・レノンが実際にここを訪れてMAYFAIRを手に取り、持ち帰ったという事実には、ただひとこと「すごい!」という感想しか出てきません。シンプルでクラシックな佇まいのMAYFAIR、改めて本当にお洒落だと感じます。
1980年の悲劇 MAYFAIRが封印された理由
1980年12月8日。ジョン・レノンはニューヨークで突然この世を去りました。あまりにも突然の出来事でした。
白山眼鏡店はこの日を境に、MAYFAIRの販売を停止します。ジョン・レノンが愛したモデルを、彼の死後に商売の道具として使うことへの、静かな敬意の表れでした。こうして「MAYFAIR」は封印されました。長い沈黙の始まりでした。
2020年 40年の時を経た完全復刻
封印から40年が経過した2020年、白山眼鏡店はMAYFAIRの封印解除を決断します。その背景には、別の眼鏡ブランドが2018年に「MAYFAIR」という名称を商標登録し、類似モデルを販売し始めたという出来事があったと伝えられています。
「このままでは名前を守れない」。その危機感が、40年の沈黙を破る決断につながりました。
2020年12月1日に封印解除を公式発表。2021年1月に完全復刻版の販売が始まりました。初回はらん甲(YELLOW)・ハバナ(BROWN)・透明(CLEAR)の3色展開でした。
現在も続く「特別なモデル」としてのMAYFAIR
復刻後のMAYFAIRは、毎年「年度版MAYFAIR model」として数量限定で販売されています。2023年度・2024年度・2025年度と継続して販売が行われており(公式サイトINFORMATIONページで確認)、特別なモデルとしての位置づけが続いています。
価格や最新のカラー展開は毎年変更される可能性があるため、最新情報は公式サイトのINFORMATIONページでご確認ください。
現在のラインナップと売れ筋モデル
白山眼鏡店のフレームは、現在4つのカテゴリに分類されています。素材・スタイルの軸でわかりやすく整理されているので、選ぶ際の入口にもなります。
4つのフレームカテゴリ
| カテゴリ | 特徴 |
|---|---|
| ACETATE BASIC | ベーシックなアセテートフレーム。定番シルエットを求める方に |
| ACETATE TYPICAL | ちょい癖のあるアセテートフレーム。個性をさりげなく出したい方に |
| METAL | メタルフレーム。リムレスタイプや丸みのあるラウンドも |
| COMBINATION | アセテート+メタルの組み合わせ。素材の対比が楽しめる |
それぞれのカテゴリに複数のモデルが展開されており、全体で約110アイテム・550バリエーション(確認時点)のラインナップがあります。
各素材の重さ・耐久性・印象の違いをもっと詳しく知りたい方は眼鏡フレームの素材の種類と選び方もあわせてどうぞ。
定番の人気モデル
創業以来の定番モデルは、今も白山眼鏡店の顔です。
HANK(ハンク):1975年発売の第1号。シンプルなボストン型で、50年以上愛され続けるブランドの原点。
BRIGG(ブリッグ):1976年発売のセカンドモデル。大ぶりで肉厚、少しクセのあるシルエットが特徴。
SMALL HANK:HANKのサイズバリエーション。小顔の方や女性にフィットしやすい設計。
GLAM REC・ANAAKI M:現行ラインナップで支持を集めているモデルです(詳細は公式サイトをご確認ください)。
最新モデル(2024〜2025年)
2025年初頭時点でメディアに取り上げられているモデルとして、BURN(バーン)・GREASE(グリース)・OCTAGON(オクタゴン)などの名前が挙がっています(公式サイトでの最終確認は公式ORIGINALFRAMESページをご参照ください)。
毎年新モデルが追加されるため、最新のラインナップは公式サイト(https://www.hakusan-megane.co.jp/originalframes/)での確認をおすすめします。
白山眼鏡店の3つの強み
50年以上オリジナルフレームをつくり続け、著名人にも選ばれ続ける理由はどこにあるのでしょうか。私が調べて感じた3つの強みをまとめます。
すべてがオリジナル(フレームからケースまで)
白山眼鏡店のこだわりはフレームにとどまりません。ケース・メガネ拭きにいたるまで、すべてを独自にデザインしています。
メガネ拭きはアナログレコードをモチーフにした独特のデザインで、購入時に無料でついてきます。アイキャッチとして話題になることも多い一品です。「本体だけでなく、付属品まで手を抜かない」姿勢が、このブランドの誠実さをよく表しています。
著名人・文化人から選ばれ続ける理由
白山眼鏡店の眼鏡を愛用していると伝えられている著名人は数多くいます。坂本龍一さん・aiko さん・奥田民生さん・竹中直人さん・藤井フミヤさん・テリー伊藤さんなどの名前がメディアで言及されています(公式サイトには記載がありませんが、複数のメディア記事で伝えられています)。
ミュージシャン・俳優・タレントと、芸術・文化に関わる方々が多いのが特徴です。「デザインしすぎない」シンプルさが、個性を大切にする表現者たちの審美眼に合うのだと思います。
フィッティング・アフターケアの質
白山眼鏡店は「眼鏡は調整で完結する」という哲学を持っています。購入後の丁寧なフィッティング対応・アフターケアは利用者から高い評価を受けています。
眼鏡は買って終わりではなく、使い続けるなかで顔の形に合わせて調整していくものです。その「関係性の継続」を大切にしている点も、長く愛され続ける理由のひとつです。
価格帯とレンズ・アフターサービス
白山眼鏡店を検討するうえで気になるのが価格帯です。「高い」というイメージを持っている方も多いと思いますが、実際のところをまとめます。
フレームの価格帯
フレームは3万円前後が中心価格帯とされています(公式サイトには価格の一覧掲載はなく、複数のメディア記事をもとにした目安です。最新の価格は店頭または公式サイトでご確認ください)。
ZoffやJINSなど量販ブランドに比べると高めの設定ですが、独立系デザイナーズブランドとしては標準的な価格帯です。「一生モノの1本」を探している方にとっては、十分に投資価値のある価格といえます。
レンズ込みの目安
公式FAQの情報によると、ベーシックな度付き単焦点レンズはペアで13,200円〜(税込)、度なし透明レンズはペア3,300円〜(税込)が目安とされています(最新の料金は必ず公式サイトまたは店頭でご確認ください)。
フレーム3万円前後+ベーシックレンズ13,200円=トータル5万円前後が入門の目安です。上位のレンズを選んだり、遠近両用にしたりすると、8〜10万円以上になる場合もあります。
「高い」と感じるかどうかは価値観次第ですが、長く使い続けることを前提にすれば、1年あたりのコストは意外と抑えられます。
購入後のサービス
白山眼鏡店ではフレームの調整・修理のアフターサービスも行っています。眼鏡は長く使うほど緩みや歪みが出てきますが、そのたびに相談できる環境があることは大きな安心感です。
購入後も関係が続くブランドであることが、白山眼鏡店の評価が高い理由のひとつになっています。
フィッティングの仕組みや調整のポイントについては眼鏡のフィッティングとは?ずれる・痛いを解消する調整の仕組みを解説で詳しく解説しています。
白山眼鏡店が向いている人
白山眼鏡店は、すべての人に向いているブランドではありません。でも、刺さる人には深く刺さります。どんな人に向いているか、正直にお伝えします。
「シンプルで品があるものが好き」な人に刺さるブランド
白山眼鏡店のフレームは「主張しすぎない」ものが多いです。ロゴを目立たせたり、装飾で差別化したりする設計ではありません。
- シンプルで品のある日本製フレームを求めている
- 「どんな服にも合わせたい」という軸で眼鏡を選んでいる
- 長く使い続けられるものに価値を感じる
- ジョン・レノン・坂本龍一など、美意識の高い文化人の系譜に共感する
こういった感性を持つ方には、白山眼鏡店は間違いなく「刺さる」ブランドです。
予算と覚悟 初めての1本としてどう考えるか
フレームだけで3万円前後、レンズを含めると5万円前後〜が目安となる白山眼鏡店は、はじめての眼鏡としては高めの選択肢です。
ただ、「人生で1本、本当にいいものを持ちたい」と思っている方には、むしろちょうどよい価格帯かもしれません。眼鏡は毎日使うものです。毎日の満足感を金額で割ると、高くないという感覚が生まれてきます。
「まずはブランドの空気感を確かめてから決めたい」という方は、まず店舗を訪問してみることをおすすめします。上野本店をはじめ複数の店舗があります。
この記事を書く過程で、白山眼鏡店のことを深く知ることができました。調べれば調べるほど、「シンプルで品のある眼鏡を長く使いたい」と思っている方に刺さるブランドだと感じます。まだ所有できていない私自身も、いつかそのひとりになりたいと思っています。
白山眼鏡店の眼鏡が気になりつつも、まずはより手軽な価格で試してみたいという方には、ZoffやJINSも選択肢に入ります。いずれも国内最大級のラインナップを持ち、フィッティングの質も高い安心のブランドです。
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このフレームを長く使うために
高価なフレームだからこそ、日々のケアが長持ちの鍵です。眼鏡専門家も愛用するアイテムを3つご紹介します。
フレームの艶を守る(アセテート素材向け)
アセテートのフレームは、使い続けると表面が白くくすんでくることがあります。眼鏡専門ブランドDJUALのポリッシングクリームを使えば、自宅で新品のような艶を取り戻せます。白山眼鏡店のACETATE BASICやACETATE TYPICALのモデルにぜひお使いください。METALフレームには不要です。
ご注意: マット加工(艶消し加工)を施したフレームには使用できません。また、レンズ部分には絶対に使用しないでください。ご使用前にフレームの仕上げをご確認ください。
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レンズを毎日清潔に
世界的光学ブランドZEISSの個包装ワイプは、全世界で年間10億個販売されている定番品。外出先でもすぐに使えて、コーティングレンズを傷めません。
ご注意: コンタクトレンズには使用できません。レンズにゴミや砂粒が付着した状態で拭くと傷がつく恐れがあります。使用前にレンズの表面をご確認のうえ、開封後はすぐにご使用ください。
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仕上げは天然セーム革のクロスで
春日のキョンセームは、天然素材ならではのやさしい拭き心地が特徴。細かい繊維が油分・指紋をしっかり絡め取り、拭き傷をつけません。
ご注意: Amazon等では中国製の類似品が流通しています。正規品の春日(KASUGA)製品はパッケージおよびクロス表面(光沢面)に「春日」または「KASUGA」のロゴが入っています。ご購入の際は販売元が「春日」であることをご確認ください。
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まとめ
白山眼鏡店(HAKUSAN MEGANE)は、1883年創業・143年の歴史を持つ日本の老舗眼鏡ブランドです。
「デザインしすぎない」というコンセプトのもと、シルエットとラインの美しさを追求したオリジナルフレームをジャパンメイドで制作し続けています。ジョン・レノンが愛したMAYFAIRの封印と復刻の物語は、このブランドの誠実さと揺るぎない軸を象徴するエピソードです。
フレーム3万円前後〜、レンズを含めると5万円前後〜という価格帯は、決して安くはありません。しかし「長く付き合える眼鏡」を探しているなら、それだけの価値は十分にあるブランドです。
まだ私自身は所有できていませんが、調べるほどに「いつか必ず手にしたい」と思わせる引力があります。眼鏡に対して真剣になりたいと思ったとき、白山眼鏡店はその答えになる場所のひとつだと感じています。
公式サイト:https://www.hakusan-megane.co.jp/
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